2008年12月29日月曜日

たよりにつかむ

年末である。

やっと普段の忙しさがとぎれてくれた。金融システムに火が付いたミンスキー・モメントが過ぎたのか、まだこれからなのかはわからないが、金融・経済危機の今秋、取り切れず、消化しきれなかった情報も多く、年末年始にゆっくり消化するかと思っているが、まあ、一日、二日はゆっくりするかな、と。

それで、少し買い物もあり、川崎まで出ることとした。我が家から歩いて5キロほど先だが、天気もよいので、ぶらぶら歩いた。歩きながらこういう時間も必要だなと思う。

川崎のはずれに芭蕉の句碑がある。うろ覚えだが、


麦の穂を
たよりにつかむ
別れかな


だそうだ。


芭蕉の句碑は各地で見るがこれは好きなもののひとつ。

麦の穂というから季節は麦秋。芭蕉が西に上る最後の旅だったようで、門人が別れを惜しみ江戸から川崎の宿まで同行したらしい。その別れのときの句。

句碑をのぞき込みながら、頼りのない麦の穂をも掴まんとするその気持ちに、なんだか、とにかく外需頼み一辺倒できた日本経済がここにきて急にガッンと急落。ほんとうに目指すべきは内需に依存する経済であったのに、それに成功せず、とどのつまりは繁栄に分かれを告げる、そんな状況がフト心に浮かんだ。

来年はどうなるか。

・・・・
たまたま大野林火監修の、『ハンディ版 入門歳時記』第三版(角川書店)をみたら、

麦の穂を力につかむ別れかな

とあった。

句碑にある解説はこうなっている。














どちらが正しいのか、ぼくにはわからない。

しかし、「力(ちから)につかむ」より、「たよりにつかむ」ほうがいいなあ~と感じている。

0 件のコメント: