2009年1月21日水曜日

時の人

欧州の経済状況が悪化の一途なので、欧州各国の情報を努めてとるようにしている。

今日も、ル・フィガロを読んでいたら、09年の時の人としてケインズを取り上げていた。ケインズの著作は若い頃から何度か読んでいるが、昨年来、また折に触れて頻繁に参照している。そして、金融・経済危機を目の前にしてようやく、以前読んでわからなかったことが、そういうことなのかと理解できる体験をしている。

フィガロはケインズの大きな写真を掲げて、

「右であれ左であれ、どこでも各政府は危機の開始以来、先人の轍から抜け出すために彼を持ち出している。・・・ケインズは今日、この惑星でもっとも生き生きした経済学者だ。聴くべき第一級の助言者である。」

と述べている。

写真のキャプションには、1931年にラジオ放送でケインズが語ったことばとして、「我々全員が収入を支出するのを止め、それを全部貯蓄したと仮定しよう。誰もが仕事を失うであろう」を載せ、経済学者として処方箋はシンプルだ。危機に直面して、経済機構を回復させるためにはすべてがなされべきである、と紹介している。

確かにどこの政府もケインズに頼ろうとしているかのようだ。しかし、ケインズの名が語られるほどに、ケインズは遠のいていくのではないかとの感じもする。

いまケインズはケインズ全集のなかにしかいない。

しかし教科書で学んだケインズしか知らないとすれば、有益な忠告を引き出せないのではと感じるから。

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