2009年2月16日月曜日

パパ教えて090216

こども:ねえ、パパ、隣のおじさんがね、怖い話をしておどかすんだよ。

パパ:えっ、なんて言ってんの。

こども:あのね、いま景気が悪いでしょ。収入も減っているし、仕事がなくなった人もいるし、住宅ローンとか借金も多くて返さなきゃいけないし、オトナは大変なんだ、それでみんな用心してお金をつかわないから、モノやサービスが売れなくて、景気が悪くなる、悪くなるとね、収入が減ったり、仕事をなくす人がもっと増えるし、そうなれば、人々はサイフのひもをもっと締めるし、もうぐるぐる回りで不景気がひどくなるばかり、なんだって。それで、みんながお金を使わないなら代わりに政府がお金を支出して経済が元気になるようにしようとしているって。

パパ:そうだよね。物事が反対のほうに回っていくようにしなくちゃね。

こども:でもね、政府はお金がないっていうんだ。政府の収入は国民が払う税金。でもそれじゃあ足りないくらい使わないと経済を回復させられないんだって。そうすると、政府は借金をしてお金を使うんだ、って。

パパ:足りないなら仕方ないかもね。

こども:それが困るんだって。おじさんはね、借金は返さなきゃなんないだろ、いまの人間が借りて、将来の人間が返すんだ、借りて使うのは今の人間、自分たちが使ってないお金を返すのは将来の人間、つまりおじさんのようなおとなが、君のような将来おとなになる人の未来のお小遣いを取って使ってしまうってことなんだ。おとながこどもからお金をくすねるようなもんだって。

パパ:それは困るよね。将来のことでも、こどもの意見も聞かずに小遣いをとっちゃうのは。

こども:怒るよね。減らされるのイヤだし。ほんとにそんなことになっちゃうの。

パパ:う〜ん。物事は順を追って考えてみるといいよ。例えばね、政府はいますぐお金を使いたいわけだ。

こども:うん。

パパ:そのお金は、すぐに税金を引き上げるわけにはいかないし、政府だからみんなが使っているお金を印刷して作っちゃうっていう手もあるけど、そうするとモノの値段があがるインフレになるっていって反対する人もいるし、それで、借りてくるしかないんだ。

こども:政府はどうやって借金するの?

パパ:政府債券っていう借金の証書を作るのさ。その紙にはいくらいくら借りましたということと、利子はいくらいくらって書いてある。例えば、10000ドルだとすると、10000ドルプラス利子。これを買ってもらって、10000ドル手に入れる。

こども:誰がそれを買うの?

パパ:政府にお金を貸せる人たちだよね。利子が付く分、儲かるから政府の借用証書を手に入れる。銀行とかが買うんだよね。そこから、国民のなかのお金が余っている人や外国のお金持ちも買ったりする。

こども:そうやって借りたお金を政府は、みんなが使う橋とか道路とか、かんきょー投資とかのために使うわけね。

パパ:そうそう。そこで使われたお金は給料とかのかたちで仕事をしたひとたちのポケットにいくわけさ。国民に仕事ができるし、給料が入ってくる。

こども:ああ、よかった。貸した人もおとな、そのお金が戻ってくるのもおとな。世の中のお金を政府が間に入って上手に回してくれているんだ。

パパ:そうだよ。政府の借用証書はお金を返さなきゃいけない期間がいろいろなんだけど、長いものでは30年物という証書なんてのもあるんだ。

こども:30年経ったらぼくもおとなだよね。

パパ:パパはおじいさんか・・・その前にパパが死んじゃったらそれはお前のものになるかな。返済の期日が来たら政府はお前に返してくれる。

こども:遠い未来の話じゃないんだね。

パパ:でもね、気をつけなくちゃいけないことがあるんだ。貸した人は利子を手に入れるんだから、借りた人は利子を負担しなきゃいけないね。借りたのは政府だから利子を払わなきゃいけない。政府の収入源は税金だよね。利子も加えて政府は使ったお金以上を税金から返さなきゃなんない。その税金は誰が負担するの?

こども:国民。

パパ:では、お金の使用料である利子は誰のポケットにはいるの?国民全員が政府に貸しているわけじゃあないよね。

こども:お金持ち。

パパ:そうだよね。お金持ちのポケットにもっとお金が入る。外国の人が貸してくれている場合は、みんなが負担したみんなのお金の一部が外国に行ってしまう。

こども:その分だけ、みんなが貧しくなるわけね。

パパ:それに実はもっと困ることがあるんだ。

こども:なに?

パパ:政府はたとえば30年経って、返すお金があるんだろうかってこと。結局おとなになったお前や歳を取ったパパなどの国民が返すわけだけど、おそらく税金を上げなくちゃ返せないよね。

こども:税金が高くなるのはイヤだよね、きっと。

パパ:そうさ。そうなると返せない。

こども:え〜っ、そうなるとどうなるの。

パパ:どこの国でもしていることだけど、返すときになったら、借り換えて返すってやり方がある。

こども:アタマがいいね。

パパ:でも、アタマがいい人ほどつまずくもんなんだ、世の中は。

こども:そうか、借り換えた借金にも当然利子が付くんだもんね。

パパ:利子がかさんでどんどん大きくなる。

こども:それでわかった。となりのおじさんが脅かしていたわけが。借り換えを繰り返していくしかなくなるよね。それは、30年がまた30年に、って具合に未来へどんどん先送りされてにっちもさっちもいかなくなるんだね。ほんとうに未来のこどもたちから盗むことになっちゃう。

パパ:おじさんはそれを心配していたんだね。

こども:でも他にやり方がないの?

パパ:あるさ。借り換えはロール・オーバーというだろ。オーバーだから先に広げて行っちゃうイメージ。一つの世代のなかで、ロール・バックする方法ですれば、いいと思わないかい。

こども:パパそれを教えて。隣のおじさんに教えてやるんだ。

パパ:今度ね。お仕事から帰ってきたら。

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