2009年4月25日土曜日

幽霊

サイフが軽くなったという。いやオレのサイフはいつもからっぽ。

要はカネがないわけだ。つまめるほどの重さだが、お札や硬貨はたしかに物質だから重みがある。しかし、カネはその物質とは違うカチを表している。このカチというのが難しい。

ウィリアム・スタンリー・ジェヴォンズという英国の経済学者は

価値とは打ち負かすことのできない、実体のない幽霊であり、目に見える入り組んだ事態が変わらずにある期間を頓着せずに往来する。

といったが、まったく勝てっこない相手で、カチそのものは触れもできない幽霊。まるで彼女の手は握れても、心には触れないように。そう、スピリット(霊魂)。

この幽霊を相手に暮らしていかなきゃならないわけで、その幽霊ときたら、私たちの生活の具体的有り様などおかまいなしに、やってきて、そして去っていく。なにしろスガタ・カタチのないもので、おカネを通してあるんだな〜としか感じられない存在なんだから。

そうでありながら、私たちはあれこれをいくらいくらの値打ち(カチ)とみて値踏みしている。

人間とは不思議な動物だ。

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