2009年10月17日土曜日

重農主義

「ここで時空は異なるが、貨幣の弊害について星湖(注:18世紀朝鮮の実学者、星湖李瀷を指す)ほどに悩み、その弊害から抜け出す方法を考えた三人の哲学者が浮かび上がる。日本の江戸時代の三浦梅園(1723-1789)とフランスのボアギュベール(1646-1714)、そしてドイツのシルビオ・ゲゼル(1862-1930)である。この三人と星湖には、貨幣についての共通の視角がみられる。第一は貨幣の三つの機能である交換の手段、価値の尺度、保蔵の手段のうち、三つ目の貨幣の保蔵の手段に否定的視角をもっていたということである。第二は真の財貨とは金銀宝貨ではなく人間を生存させる食べ物や着るものなどの一次生産物であるという主張である。第三には、みな重農主義的な経済観を持っていた点である。」
(韓 睿嫄、「星湖李瀷の批判的貨幣観-経世思想の一側面として-」、第6回東アジア実学国際シンポジウム論文集(日本語版)、p.116. 2000年11月26日ー29日、日本福井県芦原町国際会館)

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