2010年1月5日火曜日

抵当質物

古代ギリシャでは金銭を借りるに人身を抵当質物としていたようで、それを問題視し改革が行われたとのことだが、こうしたことは西洋にかぎらない。古い時代の中国にもあったことが、韓文公の「柳子厚墓誌銘」から知れる。

面倒だから読み下し文だけにするが、こうある。

其俗は男女を以て銭に質し、約して、時に購はずして子本相侔(あいひと)しければ、則ち没して奴婢(どひ)と為せり。子厚為に方計を設けて、悉く購ひ帰らしめき。其尤(もっと)も貧にして、力能はざる者は其傭を書せしめ、相当るに足れば、則ち其質を帰さしむ。

カネを借りるときに抵当質物として人身を入れる。購えず、つまり返せないときは、人身と利子及び元本の合計が等しければ貸し主が質物である人身を奴隷となしたわけだ。ここで子本とは利子と元本のこと。子厚は方計、つまり計略をもってそうした人身を解放したと。しかし、その策でも貧困にして解決無理な者に対しては貸し主の傭い人として傭い賃を記録させ、それが借金に相当する額になったら帰させたという。

膨らんでいく利子を含めて返済することの厳しさはいつも、どこでも変わらないということを思わせる一文である。

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