2010年9月30日木曜日

ドル購入のロンダリング

「日本にとってあきらかに破壊的である、中国の円の購入はドルの購入をロンダリングするのに等しい(中国は円を買い、日本は円を低く戻すためにより多くのドルを買わなければならない)。」

たしかにそうだな。

House Fires Shot Across China’s Bow « naked capitalism

"石をパンに変える"

ちょっとおもしろかった。
Who's the currency manipulator?
By Hossein Askari and Noureddine Krichene

http://www.atimes.com/atimes/Global_Economy/LI29Dj03.html

「バーナンキはカネをヘリコプターで撒くのが経済成長の道であるとの金融マジックに宗教的にへばりついている。ケインズはそのような魔術を”石をパンに変える”と言った。バーナンキは彼の政策が2007年から2008年に裏目に出た理由を認めないであろう。彼はこのような先例のない金融拡張的な政策と住宅バブルやコモディティ・バブル、金融崩壊とのいかなる関連も単に否定するだけである。彼は連銀の研究者たちが低金利と住宅価格の間にはなんらの関連もないという証拠を見つけたと主張している。この3年の経済的苦境にもかかわらず、彼はゴールドが1300ドルに達し、ドルが下落しても平気なようにみえる。」

2010年9月27日月曜日

ソブリン・デフォルトのリスク

ウィレム・ブイターがソブリン・デフォルトのリスクが存在し続ける理由として挙げる現実はたしかにあるなあ。増税のし難さや緊縮策の取りづらさ、課税回避、国民の同意の得がたさは事実の問題として政策当局者の前にある。

「財政赤字をこれまで以上に抑制しにくいのでどのような政府借入もデフォルトのリスクから安全ではない。それは主に三つの理由からである。

ほとんどの先進国経済で、公共支出の需要は課税より速く伸びてきた。公債を積み上げることに加えて、税を引き上げることは労働や向上心、貯蓄や投資へのインセンティブに打撃を与える。

多くの諸国の政策は極めて多極化し、政治システムにとって誰が政府の緊縮策の痛みに苦しむべきかを計算するのを難しくしている。そうした多極化した社会の主要な事例はギリシャや米国である。

税の管理はいっそう有効でなくなっている。課税回避は第二次大戦後、欧州や米国で、グレーな経済があり、グローバル化で督励され、至る所で増加した。さらに人は欧州で、南や東に移動し、概して経済活動のより大きな部分がインフォーマルな部門で行われる。

それは政府が支払できないということではない。しかし、政府によっては債務が完全に返済されることを保証するために要求される経済的苦痛や総債務を持続可能なレベルに切り下げることを国民に押しつけることができないかもしれない。」

Why a Sovereign Default Remains on the Table - WSJ.com

Global Economy Will Suffer More Financial Crises in Next 10 Years: Roubini - CNBC

ルービニは量的緩和の効果には懐疑的だな。

「米国の銀行は1兆ドルのリザーブ過剰にあるが、(いまだ)融資していない。経済の問題は流動性の問題ではなく、支払能力、信用、住宅、企業、銀行の問題である。私は量的緩和がたいそうな相違を作り出していくとは信じていない。」

Global Economy Will Suffer More Financial Crises in Next 10 Years: Roubini - CNBC

2010年9月26日日曜日

政治的介入

「どのような救助も確実に短命であろう。・・・
日本人が慢性的に貿易相手国より低いインフレを許容するかぎり、常に名目為替相場で上方への抑えきれない圧力を受けるにちがいない。」

A very political intervention - FT中文网

バーナンキ、経済学者を擁護するスピーチ

「最近の金融危機は経済学よりむしろ経済のエンジニアリングや管理の失敗であった」

「金融危機は、決して研究と分析のツールとして経済学を信用しなかった」

「それでも、・・・経済研究から生まれてきた考えは、政策立案者が金融危機を診断し、それに応えようとするとき計り知れない助けであることを明らかにした」

まあアタリマエか。聴衆は米金融政策や米経済の状況に関するコメントを期待していたんだろうが、当たり障りのないはなしだ。

Le Figaro - Flash Eco : Bernanke défend les économistes

道に沿って

うまいこというもんだなあ。

「401kプランは理論的上は完全にうまく働くが、実際にはさほどうまく機能しない傾向がある。人はなんでも道に沿って間違いを犯す。」

実際にやってみると思った通りにはいかんか。

U.S. retirement income deficit: $6.6 trillion Andrea Coombes' Ways and Means - MarketWatch

2010年9月25日土曜日

LeTemps.ch | «Même en jetant l’argent par les fenêtres, il n’y aura pas d’inflation aux Etats-Unis»

ニール・ファーグソンのインタビュー、「たとえ窓からお金を放り投げても、米国ではインフレはないだろう」はおもしろかった。

「バーナンキの政策は銀行の倒産を止めるにはよかったが、Fedは途中でそれを止めた。長い間、Fedはインフレと闘うことだけを試みてきた。しかしいまこの危険からはほど遠いところにある。・・・たとえヘリコプターから文字通りお金を投げたとしても、その危険は低い。人々はお金を握り、それを貯蓄するでしょう。」

LeTemps.ch | «Même en jetant l’argent par les fenêtres, il n’y aura pas d’inflation aux Etats-Unis»

2010年9月23日木曜日

Currency trading gains retail-investor following - MarketWatch

外為取引が個人を惹きつけているか。

Aite Groupによると、世界のリテールトレーダーの一日平均の通貨取引高は今年、2001年の100億ドルから12倍の1250億ドルまで増加した。
リテールトレーディングは、この部門の規制がどの程度になるかによるが、今後5年間で世界全体の通貨取引額で現在の約3.5%から10%まで上昇する可能性があると調査会社は予測、と。

Currency trading gains retail-investor following - MarketWatch

2010年9月21日火曜日

Finanzmärkte: "Wir leiden alle unter den Banken" | Wirtschaft | ZEIT ONLINE

「金融経済がしていることはほんとうに不幸なことであり、部分的には破滅的だ。それが実質的にただ博奕場の賭け札を独占しているだけならよいだろうが、不幸なことに、金融業は経済ばかりか企業が経済を見る仕方にも影響を与える」

たしかに。

Finanzmärkte: "Wir leiden alle unter den Banken" | Wirtschaft | ZEIT ONLINE

救済

清話会さんのメルマガ向けに書かせていただいたもの。下記に再録。

事実は一つであるが、立場や見方によって評価は分かれる。それぞれに幾分かの真実があるとすれば、各種の評価に目配りしておくのは悪いことではない。

先週、注目を浴びたのは、もちろん円高ドル安であり、為替介入である。輸出への打撃、日本製品の輸出競争力の喪失から企業の海外流出や国内のいっそうの空洞化への懸念などを背景に、海外需要に牽引されるかたちでなんとか凌いできたデフレ経済の状況下、円高に対する対策を督促する声は強かった。

実際、各国は輸出によって経済回復を図り、そのために通貨切り下げ競争をしているかの現状である。自国のデフレ回避が優先され、デフレというやっかいなババ抜きゲームを各国がしているかにみえる。デフレで実質金利が上がれば、世界経済の踊り場乃至二番底懸念と相まって、安全を求めるカネが集まる。それは通貨高となり、その国の景気後退をいっそう深める。世界経済の現在の局面で通貨高に追い込まれている国は、それに抵抗しようとするのが当然にみえる。(http://a1morino.blogspot.com/2010/09/blog-post_16.html 参照)

しかし、米国からの見方であるが、フォーブスの17日付けの論調が目に入った。日本の為替介入に批判的であるが、目先の輸出振興という自国の利害にとらわれた見解というものでもない。若干リバタリアン風の感じもする議論であるが、こうした見方も存在することは承知しておくべきであろう。

http://blogs.forbes.com/greatspeculations/2010/09/17/japan-throws-a-dime-to-american-debt-junkies/

「日本は債務中毒の米国に麻薬を与える」との議論であった。

ざっと目を通せば、下記のような議論だ。

今週、日本円が米ドルに対して15年来の最高値へと上昇した後、日本政府は外為市場への介入を決めた。相当なファンファーレで日銀は米ドル購入のキャンペーンを活発に開始した。その結果、円高を食い止め、ドルを引き上げた。即座に効果があり、発表の日に円は3%下落した。

米国の政治家の中国の通貨操作に対する声が大きくなるときに、ワシントンは奇妙にも日本の動きに沈黙を守った。・・・

この明白な皮肉を見逃して、メディアはその脆弱な経済を支援する島国の試みとして日本の決定を報じた。より正確には、この介入は米国の消費者が日本から自動車やエレクトロニクスをもっと多く購入するのを助けるために行われた。実は米国の購入が増えることは名目上は日本の輸出業者によっては利益になるであろうが、弱い通貨は日本経済全体を損なうものである。

通貨への介入政策は実際はかなり簡単である。日本経済は米国に多数の財を輸出する大企業によって支配されている。問題は米国人が数年前まで購入していた量を買う余裕がないということである。したがって、彼ら自身の国でか、その他の生産的な経済で、もっとお金を使う新たな顧客を探す代わりに、日本のメーカーは、彼らのこれまでの米国の顧客を救済するために、政治力を使って政府に働きかける。救済は日本の貯蓄家から米国の消費者への購買力の直接的な移転のかたちをとる。それで、そうでなければ米国人が支出する余裕がなかった製品を米国人は購入し続けることができない。要するにドルを押し上げることは日本の輸出業者に必要ではあるがコストのかかる事業再構築を延期させることになる。

政府が力のある企業の利害のために一般国民のニーズを犠牲にする傾向は日本に限ったことではない。米国では、私たちは支配的な産業のために類似の対策を実施した。しかし製造業者や輸出業者の政治力が弱くなったので、彼らの代わりに、米国の企業世界で真に有力な、金融や小売、不動産産業の保護へとワシントンは動いた。こうした産業は米国人が購入する余裕がないものを購入するためにお金を借り入れる際に利益をあげる。こうした行動を続けさせるためには、政府は消費者がもっと借金ができるようにしなければならない。しかし、そうすることで、こうした政策は私たちに深刻で抜本的なリストラを必要とする病んだ経済を残したのである。

ある意味で、日本政府が米国の消費者のためにしていることは我々の政府が住宅購入者のためにしていることと非常に似ている。住宅価格を下落させるよりむしろ、米国政府は住宅購入者に助成金を支給する。それで実際には購入者が都合がつかない金額を住宅のために払い続けることができる。こうした動きの受益者は高すぎる住宅を建て、販売し、融資する者たちである。

不幸なことに、私たちが国家として必要とする最終的な事柄はより多くの住宅を建て、販売し、融資することである。私たちの経済は、不動産市場に向けられた資源がその他の、より必要とされる産業に向けられた場合に改善される。

日本はドルが下落するのを許容すべきだろう。それが米国人がより消費しなくなり、新興市場がより多くを消費する変化するグローバル市場に彼らの製造業者を順応させるだろう。現状を維持するのは・・・むなしい試みである。

米国と日本の政治家は、介入が「仕事を確保する」と誤って主張することで非常によく似ている。しかし、確保される仕事は、失われたか、あるいは作り出されていないいっそう生産的な仕事を犠牲にしている。米国人が日本の製品を購入する余裕がないなら、日本人が我々にそれを売り続けることはナンセンスである。むしろ彼らはその時間や努力、貯蓄、資源を実際に支払う余裕のある顧客に製品を販売することに注ぐべきである。

日本の米国消費者救済は国際的な販売者融資以上のなにものでもない。これは90年代後半のインターネットブームの期間、通信会社が使ったテクニックと同じである。短期的な利益をくみ上げるために、通信会社はキャッシュに不足するインターネットを始める人に資金を貸し出した。・・・もちろん、ドットコム企業が破産したとき、そうした偽りの販売はただちに帳簿から抹消された。・・・そうしてこうしたシスコのようなファイナンスをする企業の株式も同様にゼロにまではならなかったが、崩壊した。その業績はブームとはラグがあったにしても、偽りの販売が行われなかったなら、・・・はるかにましなものであったろう。

同じ運命が米国と日本を待ち受けている。この類推からいけば、日本はシスコであり、米国はペット・コム(Pets.com)である。遅かれ早かれ、日本や中国は、返済する確かな計画のない早口でしゃべる指人形によって騙されたとわかるだろう。・・・

たしかに、米国人からみれば、ドルの上昇は購買力の増加であり、増加分は日本の介入によって与えられたのであれば、日本の貯蓄の移転である。日本の輸出業者がこれまで同様の顧客を得ることができるにしても、我が国全体の利益から見てどうかという問題は残る。米国消費者はドルが上昇しなければ、以前のようには、購入できない事情にあることは確かであり、そこで日本がいわば米国消費者に補助金を出し、日本製品を購入してもらうかっこうとなるからである。

確かに、米国政府が金融経済化した融資による購入を奨励してきたこととの類似性の指摘はなるほどと思わせる。それは病んだ経済を米国に残したが、同様のことが起こりうる。それは現状維持によって変化するグローバル経済に対応しきれない企業を、日本は残すことになるのではとの懸念を生むからである。

そこで、「その時間や努力、貯蓄、資源を実際に支払う余裕のある顧客に製品を販売することに注ぐべきである」というフォーブスの勧告には、つい、なるほどと思ってしまう人も出てこよう。

しかし、これはあくまで、変化に対応する努力をして、売れればという話である。日本企業のこれまでのコストダウンの努力は並大抵のものではなかった。通貨高で値が上がった状況で購入する顧客を見つけることができるのか。競合する諸国の通貨が安ければ、不利な状況は深刻化する一方である。米国以外に顧客を見つけようとする場合でも円高は足を引っ張るのが実際である。そしてまたグローバル経済の変化への企業の適応、再構築は、場合によっては、日本からの企業の脱出も伴っていよう。

難しいところである。

週末、この記事を読みながら、これから日本人がなにによって食べていくのか、これからの日本経済、プロフィットセンターをどこに求め、どう作り出していくべきなのか、円高ドル安の問題をきっかけにかなり遠大なことまで考えさせられた。

2010年9月16日木曜日

円とゴールド

何が起こっているのか、事情をよく観察している方の要を得た見立ては忙しい人には参考になるかもしれない。The Economist のこの記事は一読のカチありかな。

本日、日本は円を引き下げるために介入した。2004年以来初めてである。そうして何らかの初期的な成功を収めた。もちろんスイスもフランを引き下げる様々な試みをしてきたが、その通貨は今、ドルと同等である。・・・サッチャーを再引用すると、「市場に強固に抵抗することはできるが、長期間にわたってはそうではないかもしれない」・・・

HSBCのデヴィッド・ブルームがこの動きについて指摘しているように、日本にとってこの介入のコストは大きいものではない。円を売りドルを買うのはいっそう多くの円が作り出されることになり、それはインフレ的でありうるが、僅かな日本のインフレはよいことであるだろう。

私の関心は通貨の評価を下げたいと望む諸国の一般的傾向にある。誰もがその通貨を下落させて輸出を増加させることで、成長を後押ししたがっている。もちろん全員が成功するわけではない。誰かが純輸入を増加させざるをえず、その通貨を高くしなければならない。明らかに候補者は中国であるが、彼らはそれが起こることを(少なくともその他世界が望むペースでは)望んでいない。

結果はデフレの小包渡しゲームに似ており、そこでは最終的に通貨を高く評価される諸国がプレッシャーを感じ、トレンドを反転させようと試みる。

私は財務省証券利回りがこれほど低いときにゴールドがこれほどよくなる(昨日、名目的な新高値に達した)理由を説明するのに苦労してきた(一方はインフレヘッジであり、他方は上昇する価格にあっけにとられている)。しかしおそらく答えは簡単である。世界中の投資家たちは当局がその紙の通貨を引き下げたがっているいるのを知っている。どこが成功するかは分からない。しかし自国の当局が競争に勝ちを収めたときのために、ヘッジとして幾ばくかのゴールドを購入している。

投資家は諸国が通貨の切り下げ競争をしていることを知っている。しかし自国がそのゲームに勝つかどうかはわからない。しかし勝ってしまうとインフレがくることも知っている。インフレにはヘッジしておかねばならない。ゴールドにも目がいく、ということか。

我が国は、デフレから脱却し、通貨安、インフレによって成長をうながす競争で、一人負けに追い込まれるんだろうな。米国が中国に通貨操作国のレッテルを貼って攻撃したいときに、わざわざ中国を助けるかのように為替操作国の汚名を進んで着てあげる、あるいはそういうタイミングでやむなく介入するところに追い込まれる。ゲームのプレーヤーとしてお人好しといわざるをえないと感じる人もいるやに違いない。

まあ国際的なゲームでお人好しに居場所はないので、一人負けの役回りが似合いということか。せめて、この国の投資家はソンを踏まされぬよう。


Currencies, gold and international competition: The yen and gold | The Economist

2010年9月14日火曜日

The Hyperinflation Mirage                 By Mike Whitney :    Information Clearing House: ICH

The Hyperinflation Mirage By Mike Whitney : Information Clearing House: ICH

マイク・ウィットニーはGSのエコノミストの下記文言を引用している。

「経済が脆弱なままであると予測する一つの重要な理由は家計部門がさらにそのバランスシートをデレバレッジしそうだということにある。これは家計と民間部門にいっそう広範に多額の財務余剰を出すことを要求するであろう。これは財政(並びに金融)の刺激策で相殺されない場合は需要を弱いままにするであろう。・・・可処分所得に対する債務弁済の比率はいまだ高く、家計や民間部門は来年もいっそうの財務余剰を生み出し続ける必要があることを示唆している。財政並びに金融政策が強力にその埋め合わせをしなければ、このことはただ下落へのリスクを伴う低成長を意味しそうである。」

バブル崩壊後、長年日本人が見せられて来た光景だなあ。とにかくせっせと借金を返して、バランスシートを改善しなきゃならぬ。公的部門が欠けた需要を補わなければならないが、しかし経済は長期に停滞。米経済、日本病にかかっているんじゃないかと感じさせられる。

2010年9月10日金曜日

王座から吹き飛ばせ

3時の茶を飲みながらFT中文の下記の記事を読み、歴史好きにはこたえられないものであった。

経済学者の暗黙の王座、もうそんなものは、この危機の後、信用ならなくなっている。

Gideon Rachmanは、ポール・クルーグマンと歴史学者のニオール・ファーグソンが衝突したときのファーグソンの、「ネコは王様を調べることができる。そして時折、歴史学者は経済学者に挑戦しうる」という言葉を紹介することから始めている。

そうして、下記の一文である。

「誇りある大きな灰色のシャルトリュー猫の所有者として、そして歴史の教育を受けた者として、私は、もうこの暗黙の知的な階層構造をひっくり返すべき時であると信じている。 彼らの王の権利を取り除いて、猫はその鉤爪を露わにして、王を引き裂かなければならない。経済学者の虚栄は挑戦されるべきである。 何よりも、彼らの(モデルと方程式で支えられた)科学的厳格さへの要求が扱われなければならない。

いろいろなことが世界経済でうまく行っていたとき、エコノミストの威信は着実に上昇した。彼らはグローバル化時代の導師であった。」
さよう。そびえ立っていたかに見えた知的階層構造の王座は虚栄にしかすぎなかった。歴史に尋ねるときに感じられる。

Sweep economists off their throne - FT中文网

2010年9月8日水曜日

キミちゃんりんご園さんから

今年もキミちゃんりんご園さんからご案内をいただく。
画像をクリックすると拡大されます。


米労働市場

「2010年8月の米労働市場のリポートは約言すればまったく予想外によかったわけではありえない。仕事とそこからの収入の不足という米労働市場の本当の災厄は何も変わらなかった。しかし新規の仕事とそこから生まれる収入が米国であらゆる領域の企業を麻痺させている債務危機からの真の唯一の道であり続けている。」

とにかく新たに仕事が作りだされなければ、真の回復はないのだなあ。

Querschüsse: "Nachklapp US-Arbeitsmarktbericht August"

2010年9月6日月曜日

1PhrasePerDay投機

投機といえばなんでも悪と考える方もいるだろうが、善悪の判断をなすとすれば、やはり基準があるべきであろうとも思う。市場システムで多数の参加者が売買を通してその利便を享受しているが、その市場で投機もまた行われる。簡単に言って公衆の利益にかなっているかどうかで有益か弊害を為すかを判断することになるのだろう。異時点間の価格の均等化は公衆の利益になると考えるべきだな。

アーヴィング・フィッシャーの古典的な著作、『アメリカ株式恐慌と其後の発展』、金原、小高訳から該当部分の文章を抜き書きしておくか。

「投機はそれ自体有益なる機能を果たす場合も弊害を伴う場合もある。投機が異なる時期に於ける価格の不平等を減少するに至れば、それは有益な機能を果たしたのであるが、もし其の不平等を加重する如き場合は弊害となる。最初の場合は正常なる投機と呼ばれ得るものであって、投機業者と一般公衆の利益は大体一致している。此の場合もし投機業者の予測が的中すれば、彼は利益を受ける。所が、彼が価格騰貴の傾向ある時に儲け様とするが為には、騰貴の傾向を緩和する事に依ってのみ其の目的を達することができる。同様に価格下落の傾向ある場合に於いては、下落の傾向を緩和する事に依ってのみ儲け得るのである。彼が何れかの方向への投機を誤ったとすると、彼は損失を蒙る。而して此の損失は価格の不平等を加重した為に彼が負担する罰金である。正常なる場合に於いては投機業者の利益と公衆の利益とは平行している以上、賢明にして有益なる投機に対してはプレミアムが付くと共に不賢明にして有害なる投機には罰金が課せられる・・・

投機の主要なる弊害は専門家外のものが投機を行う結果であって宛も乱暴なる自動車の操縦から来る主たる弊害が不熟練な運転士から生ずるのと同様である。

とは言え、専門の投機業者は常に公衆の恩人であると想像してはならない。彼の予測の誤謬よりして、彼並びに社会が多額の損失を負担する事があるばかりでなく、彼は時に相場を煽り価格を操縦する事すらあるのである。相場を単に予測する事と操縦する事とは雲泥の相違である。商業的投機業者が将に生ぜんとする価格の騰落を利用して利得を得んとひたすらに努力する限り公衆の恩人ではあるが、彼が虚偽の報道をしたり買占めをしたり或いは突如大空売りを行うとか、更に進んでは相誘って恐慌を招来するような陰謀を策したりして価格の騰落を創造してこれを利用するときは市場の攪乱者と目すべきである。要するに、投機業者が価格の変動を正確に予測して之を緩和する時は彼は有益なる機能を果たしたのであるけれども、彼が価格を操縦して其の変動を加重する時は大なる弊害を齎すものである。」

2010年9月3日金曜日

1PhrasePerDay経済学的思考

ケインズが貨幣数量説の伝統を満足させ得る単純化した想定に言及した後、五項目の錯綜要因を挙げて、貨幣量変化が有効需要に与える効果から議論を始める條りで、よく知られている下記文言を再読する。

「われわれの分析の目的は、間違いのない答を出してくれる機械、あるいは盲目的操作の方法を提供することではなく、個々の問題を考察するために組織化された秩序立った方法を用意することであって、錯綜要因を順次に遊離化することによって一応の結論に到達した後は、われわれは改めて熟慮をめぐらし、できるかぎりよく要因間の相互作用の可能性を考慮しなければならない。これが経済学的思考の性質である。われわれの形式的な思考原理(しかし、これなしには、われわれは森の中で道に迷ってしまうであろう)をこれ以外の方法によって適用するやり方はわれわれを誤謬に導くであろう。」

Querschüsse: "U.S. Geldmengen und Umlaufgeschwindigkeit der Geldmengen"

米通貨供給量。まとめてくださっている。
現状を把握するに便利。ありがたい。

Querschüsse: "41,275 Millionen mit Food Stamps"

米、フードスタンプ受給者、増加の一途。もう驚かなくなったなあ。

Querschüsse: "41,275 Millionen mit Food Stamps"

2010年9月2日木曜日

Fisher: Improved Fiscal, Regulatory Policies Should Activate U.S. Economy - Real Time Economics - WSJ

ダラス連銀のフィッシャーがこう言っているか・・

「米国の経済回復は緩慢だが、近年日本が経験した長期の景気後退と比較しえない。なぜなら二つの経済は異なっており政府は同じ問題に違った経路で逢着したからである。米国と違って日本は、銀行システムに実質的な改革をしなかったし、増税を行ったと、フィッシャー。」

Fisher: Improved Fiscal, Regulatory Policies Should Activate U.S. Economy - Real Time Economics - WSJ

1PhrasePerDay流動性の罠

「90年代日本の不況の拡大はクーによってバランスシート不況と特徴付けられた。そうした不況の期間、民間部門は借り入れを縮小することで貸借対照表の修復を優先する。それは債務でファイナンスされた資産価格バブルに続くものだ。その結果は極めて低い金利でさえ、借り手に不足するということである。ケインズが流動性のわなとして示した状況である。そうして金融政策によっては経済を不況から脱出させえないようになり、デフレスパイラルの回避のために、民間部門の貯蓄を相殺する積極財政が求められた。」

http://go2.wordpress.com/?id=725X1342&site=rwer.wordpress.com&url=http%3A%2F%2Fnetworkideas.org%2Falt%2Faug2010%2FCambridge_Diagnosis.pdf&sref=http%3A%2F%2Frwer.wordpress.com%2F2010%2F09%2F01%2Fgeorge-soros-conference-report%2F

そうして、歴史は財政拡張の行き着く先にきている感もある。流動性の罠からの脱出策が求められている時代ではあるな。