2011年12月9日金曜日

通貨狂食の世界

ボストン・コンサルティングのリポート、「メソポタミアへの後退?迫りくる債務リストラの脅威」はすぐにも目を通してみようと思う(下記サイトにリンクあり)。そう感じたのはこれを取り上げた下記の議論が目に止まったからだ。リーマン以降とくに顕著であるが、自国経済の苦境を通貨切り下げによる輸出増でしのごうとする通貨切り下げ競争の光景はみな見てきているところだし、国際的なインバランスが世界経済を歪ませていることも知られている。しかしそれが世界的な債務爆発をもたらしているという話、またふくらみ過ぎた債務のリストラが必要なレベルにきており、それが発生したときの脅威の指摘は興味深い。

よく我が国の国家債務が国民一人あたりいくらいくらという話を聞かされるが、事は世界全体でも考える必要がある。人類が作り出した債務は管理しうる限界を越えている。70億人の一人ひとりにつき3000ドルの債務が成立している世界である。この債務は管理の限界を越えて荒々しくリストラされざるをえないだろう。それはどのような経済社会上の災厄を通して果たされるのか。そこに到らんとする通貨狂食状態に、たしかにいま人類は置かれているか。

「世界が大きな過剰負債にあることは恐らく明白なポイントである。しかしどれくらい、そしてなぜなのかはそれほど明らかではない。今日、世界の総債務はおよそ150兆ドル、あるいは世界のGDPの194%である。また、ボストン・コンサルティング・グループによる最近の研究によれば、世界の先進国の経済は、管理しうる債務とみなされる水準、対GDPの総債務比率の極大、180%に戻るために、債務総額をおよそ21兆ドル削減する必要がある。この金額、21兆ドルはほとんど理解不能である。それは惑星上のあらゆる男性、女性、子供、つまり我々70億人全員の各人につき3000ドル以上になる。どのように、またなぜ世界はこうした窮地にあるのか。ロジャー・ブートルは・・・国際貿易のインバランスがこの債務危機の容易に見落とされる一つの原因であることを指摘した。このようなインバランスは赤字国が輸出する以上に輸入するので、またその差をさらに多くの債務で埋め合わせるので債務超過の強化があおられてきた。理論上、為替レートは貿易不均衡に応じて・・・変化するであろう。しかし、多くの政府が、輸出市場の保護のため為替取引の自由なフローを妨げる。様々な国々は各々の競争者に対してそれらの通貨の価値を引き下げ他方を凌駕しようとするので、その最終結果は一種の通貨狂食状態になりうる。」

Competitive Currency Devaluation (Part 1): The Feeding Frenzy - Seeking Alpha

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